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月別アーカイブ: 3月 2014

ゾートロープ用にメビウスの輪をモチーフとしたオブジェを作ってみた.直径10cmほどの円盤に正方形の小さな板30枚ほどが整列してくっついているものである.この板が円周方向に1回転する間に半回転よじれるのである.設計にはSketchUpを用いた.規則的な構造なのでRubyでスクリプトを書いた.スクリプトの作成にはRuby Code Editorというプラグインを用いた.これは便利.
ztrp_skp
作成したものをSTL形式でエクスポートして,それをKISSlicerというツールでgcode形式に変換する:
ztrp_slicer
pronterfaceというツールはそのgcode形式のファイルを読み込んで,それに基づいて3D出力を行う:
ztrp_prntr
3DプリンタとしてはBlade-1を用いた(A高専I科のI先生,有難うございますっ!^^).材料はABS樹脂:
DVC00074
サポート材の除去に苦労しそう...:
DVC00075
実は想定外のくぼみなどがあった.原因の究明と解決策の考案は今後の課題である.

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今回はセンサーのつもりだったけど,LEDフラッシュ回路を先に説明しておかないとセンサー回路の説明がわかりにくいので,予定変更でLEDフラッシュ回路の紹介にしよう。

LEDフラッシュ回路とえらそうなことを言っても(いつものように)たいした回路ではない。要はNE555を使った単安定マルチバイブレータのタイマーで,トリガー入力にLのパルスが入ると一定時間だけ出力がHになるので,その「一定時間」を1msくらいに設定してパワーLEDをドライブする回路だ。

555timer
CADソフトの使い方が良く分からないことも気にしないで,とにかく基板が形になればいいという事だけを考えて書いた回路図なので何が何だかわからないけど,自分用のメモもかねて主な点を解説しておく。

  • JP1:LEDドライブ回路とタイマー回路の電源を共通にするか別にするかを設定。ショートで共通,カットで別。
  • P2(POWER):電源入力。通常はJP1をショートしてLEDドライブ回路にも電力を供給する。
  • K1(TRG):信号入力。VCCとGNDはセンサーの電源や,信号線のプルアップ・プルダウン用。
  • P1(CV):555の制御電圧を設定。通常は使わないが,555とセンサーを別電圧で動かすときに使う。コネクターからの入力電圧をR1・R2で分圧すればいいかと安直に考えていたら,内部の分圧抵抗のことも考えなければいけないのでそんなに甘い物じゃなかった。とりあえず,C2だけ実装しておけばCVは関係なくなるので問題なし。
  • P4(VR):発光時間を設定するボリューム。基板上にボリュームを実装しないときに使用。
  • P8(EXT LED POWER):LEDを555と別電圧で動かすとき,JP1をカットして,こちらからLEDの電源を供給
  • P5~P7(LED):LED接続用。直列になっているので,使わない端子はショートする。
  • P3(SG OUT):555の出力を取り出す。基板上のLEDドライブ回路はR6を外せば切り離せる。

C1とR3の微分回路は,トリガー時間がタイマー時間より長いと,トリガーがHに戻るまで出力も戻らない(トリガーがLの間,出力はHになりっぱなし)ということになるので,トリガーのエッジを抽出するため。なにしろ今回はタイマー時間が1msだったりするので必須だ。

R7はQ1,Q2で構成される定電流回路の電流設定。この抵抗に生じる電圧が0.6V以上になると電流が制限されるので,制限電流 I の時の電流検出抵抗R7の抵抗値は,R_7 = \frac{0.6}{I} の計算で求める。

 できあがった基板(右)と,LEDドライブ回路だけをユニバーサル基板で組んだもの(左)。当然のことながら,同じ部品が同じように並んでいる


できあがった基板(右)と,LEDドライブ回路だけをユニバーサル基板で組んだもの(左)。当然のことながら,同じ部品が同じように並んでいる

前回から1月近くたってしまったけど,今回はゾートロープ回転機構と称したアルミアングルの紹介だ。

IMG_0522m-1

モーターの大きな穴をドリルと糸ノコとヤスリであけるのが,今回一番の難工事だった。

前回の写真を拡大したものだけど,表から見るとこんな感じ。
左側で顔を出しているのは円盤の位置センサーのフォトリフレクタ,真ん中の棒はモーターの軸で,右のネジ4本はステッピングモータードライバー基板の固定ネジ。

そもそも,この回転機構を作るにあたって悩んだのは,回転円盤の軸受けと回転数の制御だった。
円盤を15分割して立体アニメを設置し,1秒1回転(60rpm)で回すと,1秒当たり15コマ(?)相当になるので,30fpsのビデオカメラと同期が取れるなどと余計なことは考えるものの,そのためにモーターを減速させる方法はというと,ギアかプーリーかといった昔ながらの方法しか思いつかない。さらに,円盤にはそれなりに重い物を乗せるのだから,軸受けもしっかりとしたものにしなければ…。と,ウダウダと思い悩んでいたところを救ってくれたのが,大阪の部品屋で300円くらいで売っていたステッピングモーターだった。ステッピングモーターって,こんなに安かったのね。

さすがに300円のモーターは小さすぎたけど,近くにはほどよい大きさでほどよい値段のステッピングモーターも並んでいた。ステッピングモーターなら何も特別なことをしなくても指示した通りゆっくり回ってくれるだろうし,軸受けもそこそこ丈夫そうだ。
ということで,家に帰ってから落ち着いて探すと,ストロベリーリナックスではSPI通信で使えるステッピングモータードライバーまで売っている。さっそく,ドライバーユニットと一緒にステッピングモーターを注文したらセット割引まであって,さらに得した気分になった。

モーターの落書きは,ドライバーのターミナルに接続するケーブルの色の順。

モーターの落書きは,ドライバーのターミナルに接続するケーブルの色の順。

モーターとドライバーをアングルの裏側に組み込んだのがこの写真。試運転中の写真なので配線は適当だが,ドライバーユニットのおかげで,なめらかかつ,ゆっくりと回ってくれた。軸受けに不安が残るが,円盤が重すぎるようなら円盤を支えるローラーでも付ければごまかせそう。
とりあえず,「また一歩野望に近づいた」。

長くなったのでセンサーは次回。
こうやって,ネタを引っ張っていくのだった。