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ゾートロープ

先日,ゾートロープについての質問をいただいた。
考えてみると,ゾートロープ製作後の改良(というか改造)について,全然公開してこなかったので,これをきっかけに主な改良(改造)をまとめておきます。
質問をくださった方,ありがとうございます。

モーター強化

最初,円盤を回転させるモーターに42mmのステッピングモーターを使っていたのだが,やや力不足で重い円盤を回せないという問題が出てきたので57mmの大型ステッピングモーターに交換した。しかし,モーターが大きくなったので,モータードライバーもL6480を使ったドライバーに交換,取り付けのアルミチャンネルも大きなものに交換とけっこうな大工事になった。結果は,アヒルが90匹も乗ったフィボナッチアヒル円盤を180rpmで楽々と回してくれる力持ちになって大成功だった。

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モーターの左にあるのがL6480ステッピングモータードライバー,右はストロボ用光センサー

ウレタンベアリング

円盤の周囲を支えるローラにホームセンターで買ってきた樹脂ベアリングを使っていたのだが,予想外に音が大きいので,ウレタンベアリングに交換した。こいつは,普通の金属ベアリングの外周にウレタンを巻いたもので,走行音と回転音の両方が小さいというメリットがある。
1個約1000円の値段に目をつぶって交換した効果はなかなかのものだったが,MFTは会場内がうるさいのであまり関係がないという結果に終わってしまったのが残念。

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使われているベアリングはNTN製だった。

紫外線(?)LED

フィボナッチアヒルのために買ったアヒルは紫外線で光る蛍光アヒルだという事に気がついたので,ストロボをUVストロボに変更することにした。最初,できるだけ波長が短い方が良く光るだろうと思って高価な波長365nmのLEDを注文したのだが,アヒルの光り方が弱い。不良品をつかまされたのかと思ったのだが,郵便物の宛先バーコードやお札の日銀印などは気持ちよく光るので不良品ではないようだ。
そういえば,紫外線に近い紫の可視光の405nmのLEDでも良く光ったのを思い出して,410nmのLEDを改めて注文して交換したところ,今度は大成功。きれいに光った。
恥を忍んで白状すると,この件で「蛍光」というのは,ある波長の光を吸収して,それより低エネルギー(長波長)の光を放出する現象のことで紫外線に限ったことではないという事を初めて知った。どうりで青の蛍光マーカーがないわけだ。

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プラスチックレンズには紫外線の透過率が悪いものもあるということで,レンズでなく反射鏡にしたのだが,使ったのは可視光の紫ダイオードだったので無用な心配だった。

ストロボ増灯

UVストロボにしたとき,アヒルの蛍光だけでは明るさが少なかろうということで,ストロボをそれまでの3WパワーLED3灯×2から3WパワーLED3灯×3へとパワーアップした。
LEDを増やすにはLEDドライブ回路も増やさなければならないが,今までのドライバー1回路分のスペースと周辺の空きスペースを利用して,なんとか2回路分のドライバーを押し込む事ができた。

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左が元の1回路分のドライブ回路,右が今回作った2回路分のドライブ回路。

ストロボ発光間隔マニュアル制御

ふつうのゾートロープでは円盤の回転とストロボの発光間隔を同期させる必要があるので,くまモンゾートロープでは円盤の裏に付けたマークを光センサーで読み取って,ストロボの発光タイミングを決めていた。
しかし,フィボナッチアヒルは発光間隔を自由に変えて,同期をずらしたり,同期する列を変えたりして面白がるのがポイントなので,マニュアルで発光間隔を帰られるようにする必要がある。ちょっと面倒な仕事になるかと思ったのだが,光センサーの信号の代わりに適当なパルスを入れてやればすむ事だった。そんなわけで,おなじみの555を使った発振回路を作ってダイアルで発振周波数を自由に変えられるようにした。

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発振回路は来場者に操作してもらって,自分は楽をするという作戦。

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中はいたってシンプル。

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8月5・6日に東京ビッグサイトで開かれるMaker Faire Tokyoへ出展できることになりました。

出展物は,おなじみの水滴パルス,フィボナッチアヒルのゾートロープ,ストロボによるスローモーションなどですが,当日まで突貫工事をがんばります。

皆様のご来場をお待ちしています。

 

フィボナッチアヒルゾートロープのちらつき改善のため,モーターの回転数を150rpmにあげてみた。回転数を上げれば上げるほど,ちらつきが少なくなるはずなのだが,ステッピングモータードライバーの設定がむずかしくて,なかなか思い通りに上げられない。さらに,あまり上げすぎると遠心力でアヒルが飛び出してしまう不安もあったりするから,困ったものだ。

 

3Dオブジェクトがうねうねと動く動画に刺激されてKickstarterで179ドルの3Dプリンターに投資したのは2015年の春だったと思う。2015年11月出荷のはずだったのが,順調に遅れていって,ついに今年の2月にはプロジェクトが頓挫した。Kickstarterだから,こういうリスクは承知の上とはいうものの,送料と合わせて3万円のダメージは悲しい。

しかし,嘆いてばかりでもしかたがないということで,得意のアヒルを並べてみた。

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これをゾートロープで回転させて,ストロボ光の発光間隔を少しずつ変えてやるすると,アヒルが次々に沸いて出て,らせん形をえがいて動き回る。

動画にするとちらつきが強調されるけど,現物はさほどでもなくて,アヒルが動き回るのがおもしろい。動きが少し速いのはモーターの回転数を調節すれば大丈夫だ。さらに,今回のアヒルは紫外線を当てると光る蛍光アヒルだということも発見。UVストロボにすれば面白そうだ。

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8月6・7日の2日間,東京ビッグサイトで開催されるMaker Faire Tokyo に出展します。

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ブースはG-02-07でワークショップの隣,出展物は水滴パルスパワーアップ版,パワーアップできずに去年のままのゾートロープ,構想倒れの感のあるクントの実験二次元版の3本だてです。

ご来場をお待ちしています。

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MFT2015で展示したゾートロープの動画です。

まずは,おなじみのアヒルにくまモンとブタとエイが加わったやつ。

場面の設定は,無人島に流されたくマモンが,ブタの目を回させて今夜の食事にしようとねらっていて,近くの海ではアヒルが列をなして泳ぎ,沖の方ではエイが飛んでいるという,訳の分からない世界です。

 

続いて,会場に持って行ったけど,ほとんど展示しなかったやつ。

これは,おなじみのタイマーIC NE55を使ったLED点滅回路がブレッドボード上に組み上がるまでの過程を,ゾートロープでアニメ化したものです。しかし,「難易度高すぎ」ということで,ほとんどの人には受けませんでしたが,受けた人には大受けしていました。ちなみに,水滴パルスで使っていたLEDストロボは,これとほとんど同じ回路です。

8月1・2日の2日間,東京ビッグサイトで開かれたMaker Faire Tokyoに出展してきました。準備に忙しくて事前のアナウンスができませんでしたが,ご来場いただいた方々に感謝します。

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当日の我々の展示物は,人気順に
水滴パルス,ゾートロープ,Processingによる「芸術的」シミュレーションの3つでした。

水滴パルスは「きれいなもの発見」で近寄ってきた人が,謎の怪現象(水滴がホースに吸い込まれていく)を目の当たりにして,怪訝な表情を浮かべ,なんとかしかけを見破ろうとするのが面白かったです。

一方,ゾートロープは,ストロボが点滅を初めて円盤上のフィギュアが動き出した瞬間,見ていた人の表情がほころぶのが楽しかったです。

芸術的シミュレーションは,多くの人がマウスのグリグリに連れて変化するきれいな画像を楽しんでくれましたが,Processingやシミュレーションに関心のある人たちには,もっと受けたようで,シミュレーション作者と一緒になって盛り上がっていました。

以上,充実した二日間で,まだ心地よい疲労が残っていますが,次回もこの調子でがんばりますので,よろしく。